夏の脳梗塞にご注意
今回は脳梗塞とその対処法を調べてみました。
脳梗塞とはどんな病気?
脳梗塞とは一般的に「脳卒中」と言われている病気の一種。
脳血管が詰まる事によって血液の流れが止まり、脳の一部が酸素欠乏と栄養障害を起こして脳細胞が死んでしまう病気です。
一度死んでしまった脳細胞は再生しない為、梗塞の場所によって、麻痺・しびれ・めまい・ふらつき感・失語症などの後遺症が残る事があり、最悪の場合は死に至る事もあります。
なぜ、夏には脳梗塞が増える?
脳梗塞になりやすいのは冬というイメージを持たれている方も多いと思いますが、夏にもその発生は多く、注意が必要です。季節ごとの発生原因を比較しました。
冬に多い脳卒中: 脳出血、くも膜下出血
<理由>
冬に寒いと感じた時、熱を放散しないように体表部の抹消血管が収縮する。これにより、血圧が高まることで脳血管が破れやすくなる。
夏に多い脳卒中: 脳梗塞
<理由>
①暑さで発汗することで血液がネバネバし、血液が流れにくくなる。これにより、抹消血管が詰まることで発症する。
②夏に暑いと感じた時、熱を放散するように抹消血管が拡張し、脳や心臓への血液供給が相対的に低下する(一過性の虚血状態)。これにより、血圧が低下し、血液速度が遅くなり血栓を作りやすくなる。
③汗で津液(しんえき:体内に流れる血液・唾液・涙などの総称)と同時に「気(エネルギー)」を消耗することで、心臓の働きや水分の代謝機能が低下し、血液がネバネバになり血液が流れにくくなる。
前兆を見逃さないで!
脳梗塞はいきなり大きな発作が起きるイメージがあるかもしれませんが、脳梗塞を起こした人の3割程度の人は前兆の症状を経験しています。
- 麻痺
- 感覚障害
- 言語障害
- 視覚障害
- 突然の眩暈
これらは一過性脳血発作と呼ばれ、一時的に脳血管が詰まり脳梗塞と同じような症状が見られますが、多くは数分~1時間程度で消えてしまいます。
しかし、このような症状が消えたとしても血管が詰まりやすい状態に変わりはありません。
実際、これらの発作が起きてからの1週間は特に脳梗塞を発症しやすい時期です。もし、このような症状が現れたら、すぐに医療機関で受診してください。
夏の脳梗塞予防5ヵ条
- こまめに水分を補給する・・・胃腸に負担をかけないよう少しずつ飲みましょう。
- 胃(消化器)に負担をかけない・・・冷たいものの摂り過ぎは消化を低下させます。
- 気(エネルギー)を補う薬や食べ物を・・・漢方薬なら「麦味参顆粒」など、食品ならウナギなどがおススメ。
- 冷房は弱めに・・・冷え過ぎは急に血管を収縮させるので要注意です。
- 血液をサラサラに・・・血液ネバネバの高脂血症・糖尿病の人は特に注意です。